久しぶりにリールを買いました。
アブガルシア カーディナル3 SX 2500H
お値段3800円
21アルテグラとか21ナスキーとか気になるリールはあるんだけどマレーシアロックダウンの影響なのかシマノ製品は極端に品薄です。
それはさておき安いリールはいろいろあるけど頭一つ抜けているのはシマノのシエナとアブガルシア製のカーディナルシリーズと思っています。回転だったりガタだったり質感だったりあらゆる所がちょっとずつ高級機に劣るだけで我慢出来ないほど劣る所はありません。D社は更に低価格のリールと1000円ぐらい高いリールのラインナップで前者は筆者なりの最低基準を満たしておらず後者はシエナやカーディナルとの差異が見いだせない。
誰か人柱お願い。
見た目格好良くて軽くて予備スプール付いてネジ込みハンドルでベアリングてんこ盛りの無名リール。
奥が足に色を塗ったシエナ。糸もオレンジにしてみました。手前右が旧カーディナルで手前左が今回買ったカーディナル
旧カーディナルの弱点は真鍮ハンドルで、いつのまにか腐食したのかメッキが剥がれてきました。
とは言えカーディナルの方がシエナより600円ぐらい安いから一概にシエナの方がいいとも言えません。3000円前後のリールでの600円差ですからね。
なんて思ってたらカーディナル3はアルミハンドルになってシエナに並びました。
なんて思ってたらそれだけじゃなかったんです。
何とねじ込みハンドル。
ただしカーディナルシリーズにはSTX、SX、Sという松竹梅のグレードがあってネジ込み式はSTXと SXです。Sは従来通り真鍮。
価格的には
カーディナル3 STX 5000円 いい予備スプール付
カーディナル3 SX 3800円 プラの予備スプール付
シエナ 3200円
カーディナル3 S 2600円
コストパフォーマンスを考えるとこれまではシエナがベストだと思っていたけど3800円のリールでねじ込みハンドルという飛び道具はズルすぎです。今回はカーディナルSX 2500Hをポチッとしました。
まずはいろいろ見ていきましょう。
【質感】
いきなりネガティブなことから始まります。
質感、と言うか塗装がイマイチで旧カーディナルより悪い。シマノシエナと比較すると2段階レベルが下ですね。
イメージ的にはシエナは今時のスマホみたいな質感。カーディナルは1000円ぐらいの置き時計みたいな質感。もしかするとカーディナルが平均的でシエナが優秀なだけかもしれません。
【回転】
またもネガティブな話です。
カーディナル3はハイギアになったのに伴い回転が重い。ハイギアが流行り始めた頃のシマノみたい。シマノの場合、マグナムライトローターの登場でハイギアの回転の重さが解消されました。マグナムライトではないローターでも形状を工夫してあるんでしょうね。最近のシマノはハイギアでも回転の重さは全く感じません。
もっともこれは空回しの話で筆者は店頭性能と言ってます。筆者は主にウキ釣りやちょい投げに使う予定だから仕掛け回収が早いハイギア化は歓迎します。
【スプール】
ノブを外すとスプール上面に溝があります。水がかかった時の対策でしょうか?
ドラグノブの隙間から水が侵入しても水は溝に落ちてドラグワッシャー部は浸水しません。コストにシビアな価格帯ですからね。もしそうだとしたらパッキンを使わずアイデアで被水対策したんだから賞賛に値します。
【予備スプール】
プラスチック製のスプールです。ウキ釣りの時は地べたに置き竿する事もあるんでキズに強い(もしくはキズが目立たない)プラスチック製のスプールもいいかもしれません。
どう使い分けるかなぁ?
冬場は毎週のようにヤリイカのウキ釣りをやるのでそこそこの使用頻度です。ウキ釣り用にナイロン巻いた標準スプール、たまにしかやらないちょい投げは使い古しのPEを巻いた予備スプールという使い分けかな。
【ハンドル】
ぶっちゃけねじ込み式でも供回り式でもガタはありません。ただし供回り式の場合、しっかり取り付ければという条件が付きます。
供回り式の旧カーディナルを例にすると筆者が適当に(自分では適度と思っている)取り付けた状態ではガタがあります。実はそこから更にネジが4分の1回転出来てそこまで締めるとガタは皆無です。ドライバーでネジを締める感覚に置き換えるとネジ山を壊してしまいそうな締め込み方です。
一度ハンドルを取り付けたら滅多に外さない人は供回り式でも問題ないでしょうが筆者はハンドルは外すまたは折り畳んで仕舞うタイプです。ねじ込み式はリールの回せば勝手に締め込まれるからいいですね。
気になったのはハンドルノブのガタ。分解図を見ると取り外せるみたいなのでマイナスの精密ドライバーでこじったらキャップを開けられました。筆者は普段ベアリングチューンなるものは滅多にやりませんが今回はシム調整のついでにベアリングも入れてみました。
と言うのも筆者の中で「のみ」悪名高きシマノのX-SHIP機構のせいで長年眠っているベアリングがあるんです。サイズは850ZZでシマノのピニオンギア下と同じサイズ。ピニオン上下のベアリングって要求スペックが高くて質の悪いベアリングだと異音がします。高品質と思われるミネベアの汎用ベアリングでも要求に届きません。シマノのリールってシャーって音がする事があるでしょう。経験上、3割はこのベアリングが原因です。以前、この症状が出たリールのベアリングを交換するのにケチってラジコン屋さんで買ってダメ、ネットでミネベア買ってダメ、結局シマノ純正を買いました。大して効果はないのに何でこんなところにベアリング使うんだろう。
その時のベアリングです。
【ちょっと分解】
取り敢えずリールを買ったら開けてみたくなりますよね。オシレーションギアが2段になっています。カタログをよく見るとスローオシレーションって書いてある。スプールの上下の動きが遅いやつ。かなり大昔、PEラインが新素材と呼ばれていたころシマノがスーパースローオシレーションというのを全面に押し出したけど時代が早すぎたみたい。平行に近い巻き方になるからPEがスプール内で食い込んでしまうトラブルが多発しました。今はPEの性能がいいからそんな事にはなりません。シマノも一旦やめていつの間にかしれっと復活してますけどね。
【ベール】
ベールの上げ下げの気持ちよさはシエナと比べて圧勝です。音出し機構も付いていて上げるとカチッと気持ちいい音がします。
ワンピースベール(アブ用語だとユニフローベール)化の改造を目論み中なので期待せずお待ち下さい
シマノ シエナとアブ カーディナル3のどちらがおすすめかと言うと・・・
質感と価格はシエナが優位だけど予備スプールとねじ込みハンドルの利便性は捨てがたい。
カーディナル3かなぁ。
イチオシは中間グレード SX
ネジ込みハンドルで予備スプールが付いて3800円。
Amazon
楽天
ナチュラムにリンク
今回はポイント消化のためナチュラムで買いました。カーディナルは安すぎて送料無料にさえなりません。無駄にエギとか小物とかも合わせ買いしてしまいました。
アブガルシア(Abu Garcia) カーディナルIII SX 2500H
下位グレードS
3000円以下の予算でこれよりいいリールを知りません。本文に出てきた旧カーディナルとはこれの2世代前のやつ。いいリールだと思いますが最初から巻いてあるラインはガチガチに固くて使い物になりません。百均のラインでもいいから巻き替え奨励。ライン代を考えるとシエナとの価格差が縮まるんだよなぁ。
上位グレードのSTX
予備スプールが格好いいです。明確に予備スプールの使用目的があるならSTXがいいでしょう。
シエナはAmazonより実店舗が安いかも。釣具ポイントの平常価格が3200円ぐらい。
巻いてあるラインはしなやかでかなり使えます。